一層目の出力時にはノズルとヒートベッドをできるだけ離してください。この2つの距離が近過ぎるとフィラメントに歪みが生じる可能性があります。
また、プリント完了後はヒートベッドの温度が下がったことを確認してからプリント物を取り出してください。熱いうちに取り出すと変形する恐れがあります。
PLA原料のみ米国の有名メーカー製の物を採用しておりますが、その他の原料、そしてスプールと梱包材も全て台湾製です。
3Dプリントの専門家が行った研究によれば、ほぼ完璧に近い、歪みがほとんどない真円状のフィラメントの方が質の良い物ができるそうです。当社はこの部分の改善に力を入れており、ほぼ全ての製品の真円度の誤差は0.03mm以下、最大でも0.05mmに抑えております。
造形温度はプリント速度によって変化しますが、当社の製品においてはABSは220℃〜250℃、PLAは180℃〜210℃を推奨しております。尚、PLAでの出力時に冷却ファンをお使いでない場合は、更に温度を下げる必要があります。
当社のABSフィラメントはRoHS(特定有害物質使用制限)認証を得た原料(奇美社のPA-747)を使用しておりますが、プラスチック原料を高温で溶かすことによる特有の臭いが発生することは考えられます。3Dプリンターは風通しの良い場所でご使用下さい
造形温度の設定が高過ぎると気泡が発生することがありますが、これに関しては温度を下げることで解決します。
フィラメント内部や表面に湿気が付着していると、出力中に温度を上げた際に水蒸気や煙が発生することがあります。これを防ぐため、フィラメントは除湿器をご使用するなどして、できるだけ湿度の低い場所に保管することをお勧めします。
尚、フィラメントの原料であるプラスチックそのものにも微量の水分が含まれていますが(ABS樹脂中約0.6%)この水分は温度が上昇した瞬間に蒸発するように設計されていますので、特に影響はないと思われます。
当社のPLAフィラメントは安全性を考慮し、RoHS認証を受けたPLA原料と着色料のみを使用しています。さらにPLA原料は環境に優しい、生分解性物質であるコーンスターチから抽出されたものから作られているため、出力時にかすかに自然な甘い香りがすることがありますが、健康に害があるものではありません。
つまり、PLAフィラメントで出力した際に酸っぱい臭いなどが発生した場合は、他の物質が混入しているということになります。
PLAフィラメントは高温に弱く、直射日光が当たる場所など55℃〜70℃の環境下での保管は変形、変色の原因となります。このため、PLAを保管する際には50℃を超えないよう、できるだけ冷暗所で保管してください。
黒斑ができる原因は様々なものが考えられますが、まず第一に、フィラメントの保管状態によって汚れが付着し、それが黒く見える場合があります。(当社の全ての製品は徹底した品質管理のもとで生産されているため、製造過程での汚れは稀であると考えております。)
その他、造形時の温度が上がり過ぎていたために焦げが発生したケースも考えられます。
フィラメントが詰まってしまうことに関しては次の3つが主な要因として挙げられます;
① 温度が充分に上がらなかったため、フィラメントが完全に溶けないうちに途中で固まってしまった。
② 設定温度が高過ぎたためにバレルの中でフィラメントが溶けてしまい、ノズルにうまく流れなかった。
③ 押出機ドライブギアがフィラメントをしっかりと掴んでいなかったためにギアが動くたびにフィラメントがかき出されてしまい、その削ぎ落とされたフィラメントが歯車の間に挟まってしまうことによりギアの動きが止まり、プリンターの接続が遮断されてしまった
そのほか、仕上がりに問題にあった際には、次のようなトラブルが考えられます;
1. プリント物の表面に曲がったり途切れたりしている筋状の線が出た
→ノズルから出るフィラメントの量やスピードが一定でなかった
2. フィラメントが小さな塊になっていた
→温度が十分に上がりきっていなかったために中途半端に溶けてしまった、または汚れが付着していた
※社の製品は製品管理に細心の注意を払っているため、製造段階で汚れが付着することは低いと考えております。
3Dプリンターを使いこなすには、まず構造をよく理解して必要な技術を身に付けることが不可欠です。機種やキャリブレーションによって仕上がりに差が出ることは言うまではありませんが、キャリブレーションをしないまま売られているプリンターもあるため、ある程度の知識がなければ最初から納得できる質の作品を作ることは難しいかもしれません。プリンターの精度やソフトウェア、キャリブレート、スピード、積層ピッチ、温度設定、その他微調整全てが造形の質を左右してしまうのです。
ノズルの温度が220〜250℃、ヒートベッドが90〜110℃に設定できるタイプのプリンターであれば、どのメーカーのプリンターでもBotFeeder製ABSフィラメントの使用に問題はありません。
PLAについては冷却ファンとヒートベッドの有無、更にノズルの温度が180〜220℃に設定できるものであることが決め手となりますが、プリンターの性質によってはさらに温度を下げる必要があります。
プリント条件ABSフィラメントとほぼ同じです。
ノズル温度:220℃〜240℃
ヒートベッド温度:100℃〜110℃
(参考条件:プリントスピード30mm/s、積層ピッチ0.3mm、ノズル温度230℃、ヒートベッド105℃(or 100℃?))
Filasticはとても柔らかいため、ステッピングモーターをノズルの真上にセットし、最大パワーで押し出す設定にすることをお勧めします。押出機ドライブギアとチューブの隙間は最大で5mm、そしてチューブの直径は1.90mm前後を推奨しています。尚、ドライブギアはきつく締め過ぎないように注意してください。
当社工場での製造過程にてフィラメントが絡まることはありませんので、通常通りに開封してセットをすれば問題は起きにくいと思われます。必ずスプール上部にある小さな穴からフィラメントを通してご使用ください。
PLAフィラメントが詰まってしまうことに関しては次のような原因が考えられます;
1 . ご購入された商品の品質に問題があり、内部にある不純物のせいでノズルが詰まる
2 .
プリント時の温度が低すぎてフィラメントがまだらに溶けている。
3 .
.ご使用のノズルが金属製である場合、PLAフィラメントは粘度が比較的高いために送り出しが上手くいかない場合があります。このため、PLAフィラメントでプリントする際にはノズル内部がフッ素加工されているものをお勧めしています。
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